白きクワガタの伝説  メモリー6  白き輝き


エクス「はぁ!」

左の剣を横に滑らす!わずかに間合いが届かない。

謎「こんの!」

右の剣で突きを繰り出す。ぎりぎりで首を右に曲げかわす。

エクス「いいかげん…やられろぉ!」

両の剣をX字に振り、衝撃波を生み出すエクス。それを右の剣で左に逸らす謎。

いったん間合いを取り、つぶやく。

エクス「奴がつよいのか?俺が弱いのか?」

メダロッチ越しにそれが聞こえ、言う。

ハヤト「50:50ってとこだな。答えが半分消えるぞ。」

エクス「それ違う。でぇい!」

右の剣で突きを繰り出すエクス。一方的に攻撃しているようにも見えるが回避に専念しているところを見るとどうやら偵察といった感じである。

エクス「いいかげんやられろっつーの!」

さらに左の剣で突きを繰り出す。右に飛び、回避する謎。 

追撃を食らわすべく回転し、回し蹴り。受け止められ、地面に叩きつけられるエクス。

謎「楽しかったけどね…そろそろ終わりにしようか?」

大きく跳躍し、右の剣を後ろにひく。

謎「さよなら…水のエレメンタル、闇風閃(あんぷうせん)!」

その名の通り、剣を前に突き出し、黒き風を撃ち出す。

ハヤト「エクスカリバー!」

エクス「………………………………。」

瞳を閉じ、両方の剣を地面に突き刺す。

地面に波動が集まり、吹き上げるようにエクスカリバーを包み込む。

さらにボディが白く輝き赤い光が周りを凱旋するように昇っていく。

眼を開き、刃を下にし剣を抜き右、左と振りぬく。剣から蒼い波動が出る。

一つ目の波動が黒き闇と激突する。続いて二つ目の波動が黒き風と激突する。

黒き風が粒子となり消える。二つの波動はその力を弱らせながらも謎に直進する。

エクス「いっけぇー!」

謎「しまったぁ!」

波動が当り、吹き飛ぶ。地面に落ちると同時に両者エレメンタルボディが元の姿に戻る。

エクス「あ…れ?」

元のボディになり、シールドも元に戻っている。

謎「これしきのことで…勝ったと思うなよ!」

元のすがたらしき格闘型に姿に戻っている。両の拳を構え、殴りかかる。しかし、それを角で受け止めしっかりとはさみ、ビームブレードを構える。

エクス「これで…とどめだ!」

その次の行動を声が止めた。

謎2「もうやめるぞ。ネフィオス、転送。」

さらに木陰から人が現れ、ネフィオスと呼ばれたメダロットを回収する。

ハヤト「誰だお前は。」

謎2「今は名乗る事はない。謎の人物という事にでもしておいてくれ。」

そういって、メダリンクフィールドから消えていく。

エクス「ネフィオス…あいつの名はネフィオス…。」 

つぶやくように言い、自分達もメダリンクフィールドから消えていく。 

 

リオンS「なんだったんだあいつはぁ!」

そばにあったゴミ箱を蹴り飛ばし、叫ぶ。

リオンS「人のロボトルの邪魔するなぁ!」

さらに植木を蹴飛ばし、店員に怒られる。

ハヤト「まぁ、しょうがないだろ。」

パネルにセットしていたエクスカリバーのメダルをメダロッチにはめながら言う。

ハヤト「(しかしなんなんだ、あのボディは。奴は水のエレメンタルと言っていた。ていうかエレメンタルってなんだよ。)」 

リオンS「どした?」

ハヤト「いや…エレメンタルって知ってるか?」

リオンS「しらね。」

ハヤト「あっそ。」

いとも冷たく言い返し、階段を下る。

リオンS「そういえばぁ、今度祭りがあるみたいだな!龍祐が言ってたけど。」

ハヤト「そうなのか?俺この間引っ越してきたばかりだからよく知らんが。」

リオンS「俺もそうだけどな。」

カラカラと笑い自動販売機でジュースを買う。

ウイング「お前また買うんかい!」

メダロッチの中から。

リオンS「っていうか買っちまった。だってさぁあちぃんだもん。」

買ったジュースはもちろんコー○。

ハヤト「いや結構涼しいと思うが。」

エクス「って言うか祭りっていつだ?」

こちらもメダロッチの中から。

リオンS「ん?ああ、28と29だったかな?って言うかこんな時間!いかん、見損ねる!さらばぁ!」

あわててメダロッターズから出ていく。

ハヤト「さて…エクス、大丈夫か?」

エクス「は?何が?」

ハヤト「いや、なんでもない。」

 

花園3中、校庭。ちなみに夏休み中は広場として開襟している。

流「ファイア、右に三発、左に二発!」

指示の通り射撃、右の缶をひとつ、左の缶は落とせなかった。

流「なんかなぁ、やっぱり劣ってくるよなぁ他の連中と比べると。」

缶を直しながらつぶやく。

ファイア「そのために練習してるんだろうが。と、お客さんだぞ。」

前を見ると3人の小学生。見たところ小5ぐらいか。

流「なんのようだい坊やたちぃ。」

いつもどおりの笑みを浮かべ、立ち上がる。

少年A「僕達とロボトルしてくれませんか?」

ちらとファイアを見て、言う。

流「いいぜ。」

少年A「よーしみんな、転送だ。」

次々と転送、AはSYNまぁ、射撃型だな。BはSAM、いい機体だな。CはCAT、いいねぇ。

流「そんじゃ…」

少年×3「ロボトルファイト!」

その声と同時に愛機に指示を出す流。

流「ファイア、まずはCATの動きを止めろ!」

ファイア「おうさぁ!」

ファイアマシンガンを連射し、脚部を攻撃しつつ接近してくるSAMの脚部にファイアリボルバーから一撃、威嚇として足元に撃つ。さらにファイアミサイルをSYNに向かって射撃。回りこむようにして背中に直撃。初めこそ立っていたものの継続効果によって機能停止。

流「ヒートナイフだぁ!」

脚部の装甲が開き、ナイフを上に向かって射出。それをとりSAMの刀を弾き飛ばす。

流「後ろ、ファイアミサイル!」

右にサイドステップし、火炎弾を発射。爆風でふきとぶニ体。そこへ追い討ちをかけるようにしてマシンガンを乱射。両者を機能停止させる。

ファイア「ふぅ…ざっとこんなもんか?」

流「なぁ、そういえば祭りって…いつだっけ?」

ファイア「ああ?28と29って自分で言ってたじゃねぇか!」

流「そうだったっけ?」

ファイア「なんで俺はこんな奴がマスターなんだぁ!」

真昼間の校庭に彼の声が木霊するだかであった。


次回予告

流「さあって次回の白くわはぁ!」

ファイア「おまつりだぁ!行くぜぇロボトル大会!」

リオンS「次回、白きクワガタの伝説「ロボトル大会!」まった来週…かなぁ?」

流「俺の出番!」


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