白きクワガタの伝説  メモリー4  練習試合!VS千条中。


ハヤト「さて…千条中か。良く知らんなぁ。」

手に持った紙を見ながら歩く。そんなことしてると…

ドン!

あ〜あ、やっぱりあたった。

?「いててて…大丈夫か?」

箱を持った黒服の郵便配達員のような人にぶつかる。

ハヤト「大丈夫です…すいません、前を見てなかったから。」

黒服(仮)「いや、こっちも見てなかったからな。ところでお前、鍬利ハヤトという男を知らんか?たしかこの学園のはずだが…」

ハヤト「(なんだ?ここは他人の振りをして荷物だけ受け取っといたほうがよさそうだな。)知ってますよ。荷物かメッセージだったら渡せますけど。」

黒服(仮)は数秒ほど考えこみ、よろしく。といってハヤトに持っていた箱を渡し、去っていった。

ハヤト「なんだ…?こういう場合、時限爆弾が入っているのが常識なんだよな…」

そんな常識嫌だ。

ハヤト「さて…ここで開けた方が良さそうだな。周りの被害は少ないし俺もすぐに逃げられる。」

逃げるのかよ。オイ。

ハヤト「Open the box!」

箱のふたを空ける。中に入っていたのは残り30分19秒と表示されてる赤と白のコードが飛びでてる時限爆弾…

じゃ無くって、蒼く、丸い石を中心に六角形のプレートが上下にくっついたようなシールド。

ハヤト「これは…シールドか?某ガ○ダムのデュ○イダーみたいなかんじだな。」

うわっ!説明的だね。

ハヤト「俺が持つには如何せんちっちゃいな。メダロット用か?ってこんなことしてる場合じゃない。練習試合だ、練習試合。」

走って駆けて行く。部室のドアの前に行き、ガチャリとドアをあける。しかしまぁ、2167年なのになんで木の作りなんだろう?

ハヤト「みんな聞いてくれ、初の練習試合をやることになった。相手は千条中とか言う、龍東のほうの学校らしい。フィールドは水中、3VS3、場所は千条中、日程は5月5日だ。遠いからバスで行くぞ。質問はあるか?」

流「はいはいはいはい!」

すかさず流が手を挙げる。

ハヤト「じゃあ、流。」

いすから立ち上がり質問する。

流「バナナはおやつに入るんですか?」

一瞬時が止まる。

ハヤト「お前、明日こなくて良い。っていうか来るな。」

流「そんな酷い…」

ハヤト「冗談だ。さて、明日の作戦を考えようと思う。スタメンは俺とエクス、龍祐とライトニング、リオンとウイングで行こうと思う。一応言っておくが明日は水中だ。」

椅子に思いっきりよっかかってるリオンが言う。

リオン「作戦なんていらねぇんじゃねぇの?ロボトルなんて臨機応変に変わるもんだし。あっちの戦力もわかってないんだしさ。」

ふぅ、とため息をつきいう。

ハヤト「それもそうだな。まぁいい。試合の日は5月5日、駅前ソルティ象の前に集合。いいな?」

全「はい!」

 

 

神龍家

リオン「リュー、パーツ転送!」

リューの右腕が光に包まれKBT−82(ファイアの右腕と同じ)に変更される。

リオン「よし、実験は成功だな。ウイングとライトニングにもつけなくては…」

リュー「しかしこれで全力で行くと…」

パキョン!

右腕の前腕部のパーツが取れる。

リュー「痛…」

そりゃそうだろう。

リオン「フルパワーは出せないか…でもパーツのとっかえができるようになったから良いほうだろ。」

そこへちょうど龍祐&リオン(小)帰宅。

龍祐「ただいまぁ!」

リオン「おかえり。ちょっとライトニング出してくれないか?」

龍祐「いいですよ。」

右腕を胸に水平に構え…

龍祐「ライトニング、転送!」

メダロッチから光球が放たれ、地面に突き刺さる。

現われしは雷鳴の狩人”ライトニング”。

ライト「なにか用か?」

リオン「ちょっとこっちこい。」

リオンのそばまで歩いていく。

リオン「あ、メダルが取れかかってるぞ。」

ライト「そうかぁ?直してくれ。」

そう言ってリオンに背を向ける。

リオン「じゃあ、一度外すぞ。」

ライト「ま、まてはずす…」

ライトニングのモノアイから光が消える。イッツハッタリ。

リオン「まともにやろうとするからだよ。」

邪悪な笑みを浮かべる。

龍祐「パクリはよくないと思うよ。」

リオン「さて、改造を行う。リューの場合はフルパワーが出せない状況になってしまったが、今度こそ成功させる。」

龍祐「5月5日までに間に合いますか?」

ティンペットを改造する手を止めずに返事する。

リオン「5日?ああ、何とか間に合うぞ。」

リオン(小)「ウイングの方はできるか?」

リオン「できない。」

ウイング「そんな…」

ちなみに今ウイングはメダロッチの中。

リオン「まぁ、なるようになるさ。今度は練習試合でもあんのか?」

リオン(小)「相変わらずカンがいいな。千条中とやるんだ。フィールドは…なんだっけ?」

龍祐「水中ですよ。ちゃんと覚えといてください。」

改造する手を止め、二人のほうを向く。

リオン「お前ら、水中戦やったことあんのか?」

互いを見合わせ、首を振る。

リオン「いいか、水中戦ってのはな、前と後ろだけじゃないんだ。上下左右あらゆる方向から来る可能性があるんだ。わかるか?」

頷く二人。

リオン「そんなに落ちこむな。そのために俺がいるんじゃないか。」

そういって部屋の中に入る。

数秒後手に何か持ってすぐ出てくる。

リオン「そこでこれ。自宅でメダリンクセット。いちおうつかっている人もいるはずだからこれで練習するぞ。」

そういって、ノートパソコンに次々と回線をつないでいく。

リオン「ほらお前らこれかぶって!青いコードはメダロッチにつなぐんだ。」

黒いコードがつないであるヘルメットをかぶり、コードをメダロッチへとつなぐ。

リオン「よーし、意識を飛ばすぞ!」

二人の意識はサイバー空間へと消えていく…

 

5月5日、練習試合の日。

ハヤト「遅いなぁ。もうすぐ集合時間だぞ。」

エクス「寝坊じゃねえの?」

ソルティ像前。集合時間は10:00.今は9:58。

流「お〜い、遅くなってすまなんだ!」

ファイア「お前が寝坊するのがいけないんだろ!」

流「お前がいつまでもイメージトレーニングとか言って30分も瞑想してるのがいけないんだろ!」

ファイア「んだよ!自分のことを棚に上げるな!」

ハヤト「けんかは家に帰ってからやれ。」

とりあえず喧嘩腰の二人を止め後の二人を待つことに。

―――10:00

中央通りを走ってくる少年…龍祐。

龍祐「ごめーん、リオン君は遅くなるって言ってましたぁ。あ、すぐ追いつくと思いますから大丈夫だと思いますけど。」

2,3度頷き、バスステーションへと向かう。

 

ブロロロロロロ

男がバイクのエンジンをふかしている。

リオン「おい、まだか!?」

ベランダにいるリオン(小)に叫ぶ。

リオン(小)「今行く、どりゃあ!」

二階のベランダから飛び降り、バイクの後部座席に着地する。

リオン「よし、ヘルメットはかぶってるな。行くぞ!」

おもいっきりアクセルを踏む!

 

千条中

顧問「やあやあいらっしゃい。」

練習試合にやってきたハヤト達3人を温かく迎える。

顧問「おや、一人足りないようですが…」

ハヤト「あとで来ます。気にしないで下さい。」

とりあえずバトルフィールドに移動。何処となく濁っていて、底が良く見えない。

ハヤト「ようし、行くぜ!」

腰の後ろにつけておいたホルスターからメダライザーを抜く!

 

ハヤト「めだらいざー?」

リオン「そうだ。それはちょっと前まで俺が使ってたんだが、どうもしっくりこなくてな。龍祐も使わなさそうだから、お前にやる。」

 

ハヤト「エクスカリバー、召還!」

上に向かって光弾を打つ!地上から2,3メートルのあたりまで行くと六ぼうせいを描き、エクスカリバーを召還する。いつもどおりのKWG-19型だ。

エクス「ある意味ビックリ大賞だな。」

手をグーパーしながらつぶやいた。

龍祐「ライトニング、転送!」

メダロッチから光球をうちだし、ヘラクレスオオカブト型を製形する。

ライト「初の実態水中ロボトル、ファイトオオオ!」

水の中に飛びこむ!

流「俺のセリフがないぃ!けど、いくぜ、ファイアァァァァァ!」

ファイア「おうよ!」

ライトニングを追うように水の中に飛びこむ!

 

ライト「おい、エクスカリバー。」

エクス「なんだ?」

ライト「ビームブレードはつかうな。水中じゃ目立つ。」

エクス「わかった…敵が来る!50m下!」

ファイア「俺には見えないが…アンテナの効果か?」

エクス「違う…なんだか分からないけど…見える!」

…ニュータイプ?

ライト「来るぞぉぉぉ!左右に散れ!迎撃体制!」

アペンディスターを牽制代わりに打ちこみ、自分を囮にし敵を引き寄せる。

ライト「これは…WNT型!?この!」

チャンバラソードを横に滑らせる、がn、難なく回避され左腕に何発かアンチシーを受ける。

ライト「ぐっ…」

龍祐《このダメージは…?ただのアンチシーじゃない!二人とも、敵を接近させちゃダメだ!》

エクス「どういうことだ?」

龍祐《推測だけど、このアンチシーはインパクトと同時に多数のウェーづを生み出す。それだけでも水中じゃ結構なダメージになる!》

ファイア「この濁りじゃ敵の接近がわからない。そのうえ水中じゃ俺の自慢の継続攻撃が使えない…。」

ライト「こいつ!すばしっこいんだよ!!」

左腕でストレートを繰り出すもののあっさり回避される。

 

リオン「着いたぞ!」

リオン(小)「よっしゃ、いくぜ!」

ロボトル用プールの中へ駆けて行く!

 

ファイア「こんの…!」

Fリボルバーから一発!

ウェイト「そんな攻撃で…当たると思うな!」

弾を回避し、ファイアの後ろに回りこむ。

ファイア「しまっ…」

ウェイト「遅い!」

頭部にアンチシーを3発撃ちこむ!

ゆっくりと水の底に落ち、背中からメダルを射出する。

 

流「くっそ…」

リオン「選手交代だ!ブレードウイング、!」

メダロッチを水中に向け、光球を撃ち出す!

ウイングと入れ替えにプールサイドに打ち上げられるファイア。

水中で形を作り、完全に転送されるウイング。いつもとは違い、背中にX字のバインダー。肩のポットが取り外されている。

ウイング「………」

目を閉じ、右腕を前に向け、射撃態勢をとっている。

 

エクス「この!」

オウギーで一度切りかかる!浅いが頭部に一撃与える。

キオス「くっそ…なんて反応しやがる!こっちの動きが分かるみたいじゃねえか!」

一度距離をとり、再び突撃する!

ハヤト《今だエクスカリバー!》

エクス「おう!くらえ、旋風剣!!」

一瞬、エクスカリバーの姿が消える。

エクス「忠告破るみたいで悪いけど…でぇぇぇぇぇい!」

キオス「な…?後ろ!?」

振り返る隙も与えず、ビームブレードで一閃!

 

ウイング「…そこだぁぁぁぁ!」

左に向かって44マシンガンを乱射。2,3発はあたったようだが、残りは全部よけられたみたいだ。

リオン《逃がすか、行くぜウイング!》

ウイング「おおう!」

二人『フォーミュラードライブ、起動!』

ウイングの眼が強い緑の光を放ち、機体が青白く輝く!

ウイング「うおおおおおおおおおおお!」

水中なのにものすごい機動性を見せ、先ほどの機体の前に追いつく。

ウイング「あと3秒だからな…決めさせてもらうぜ!」

ハリム「わ…」

リオン《いっけぇ、龍牙爆・砕・けぇぇぇぇぇぇん!》

ウイング「オラオラオラオラオラオラ!」

両腕で弾を撃ちながらマシンガンのようにパンチをすべて頭部に叩き込む!

ウイング「オラァ!」

最後の一撃を放ち、ウイングのボディから光が消える。と同時に機体全体をすさまじい衝撃が襲う。

ウイング「つ〜〜〜。10秒でこれかよ…。かなりこたえるな…」

 

ラオノ「なんだ?あの光は…」

ライト「もらった!」

ライトニングの両の角が輝き、光を撃ち出す!

ラオノ「うわぁぁぁぁ!」

脚部に被弾、水中での機動性ががくんと落ちる。すなわち…

ライト「このっぉ!」

左腕のビームソードをフル出力にし、一刀両断! 

ライト「俺が一番最後か?」

 

 

試合が終わったのは、12時ごろ。練習試合でありながらも、帰りのバスの中で水中戦は辛いなぁと思いつつもチームプレイも大切じゃないのかという考えもよぎる。ふと、千条中との最後の言葉を思い出す。

 

千条キャプ「お前ら、地区予選で勝負だかんな!絶対他の奴らに負けるなよ!」

ハヤト「わかった、次は陸だろうからな。ちゃんと戦えるようにしとけよ。」

千条一般「なめんなよ!とこでも最強だからな!」

ふぅとため息をつき手を振る花園メダ部。それに合わせて手を振る千条中メダ部。

千条キャプ「俺らよりも強い奴はたくさんいるんだからな!よく覚えとけよ。」

 

まぁ、いいかと思いつつも、睡魔に襲われ、深い眠りにつく。次に彼が起きたのは降りる予定のとこから三つ分過ぎたところだとか。


次回予告 

ハヤト「さて、テストも終えて夏休み!」

エクス「よ〜し、暑い夏がやってきたぁ!甲子園大会だぁぁぁぁ!」

ハヤト「残念だが野球と重なるから、メダ甲子園は秋だ。」

エクス「な…」

リン「次回、レヴォリュージョニスト「白きカブトムシ」よろしくね!ってあれ?間違えちゃった。さよなら〜♪」

ハヤト「なんだったんだ?次回白きクワガタの伝説「サマーデイズ」。また今度、お楽しみに。」 


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