アキラ「龍祐、なんでメダロット始めたんだ?」
誰の椅子だか分からないような龍祐の前の席の生徒の椅子に座り、龍祐と面を向かって話している。
龍祐「えっと…なりゆき、ですかね。」
軽く頬を人差し指で書きながら、この間のことを思い出す。
…ホントに成り行き任せだなぁと。
アキラ「成り行きか。そういやお前のブラックビートルカスタムしてあったな。誰が改造したか分かるか?」
龍祐「えっと…多分、リオン兄ちゃん。」
確証はないような喋り方。ホントに確証はないのだが。
龍祐「あ!そうだ。」
何かを思い出したようにポン、と手を叩く。
龍祐「今日はメダロッターズで在庫処分の日だって。アキラ、いっしょにいかない?」
笑顔で尋ねる。アキラがおうと答える前に誰かの声がそれを遮る。
「龍佑君が行くんだったら私達も行こうかなぁ〜。」
龍祐の周りを影が覆う。何かと思い首を持ち上げる二人。
龍祐を囲むようにして女子が三人立っている。
右から真弓(まゆみ)、玲(れい)、爾奈(にな)。
アキラ「今の話きいてたのか?」
首の後ろに手をやりながら、アキラが尋ねる。
「まあね。ところで、龍佑君、さっき「リオン兄ちゃん」って言っていたけどあの神龍リオン?」
「フルネームだとたしか同姓同名だけど…」
「じゃあ多分本物ね。その人、メダロッチふたつしてるけど一体しか出してないでしょ。」
「う〜ん、ふたつしてたかな?僕、良く見てないからわかんないや。」
「で、出してる方がKBT型で背中に天使のような羽根が生えてるでしょ。」
「うん。それは覚えてる。珍しかったから。」
「やっぱり。たぶんそれ、本物だわ。」
「本物って…偽者もいるの?」
「よくあることよ。」
「そうなのか。(じゃあ昨日のは偽者かな。)」
「じゃあ、駅前で待ち合わせね。」
「うん。ってあれ?いつの間に決まったんだ?!」
放課後駅前
「何で急に買い物なんてするんだよ」
「ライトニング、それはね、今日はメダロッターズで在庫処分の日だからだよ。」
「ふう〜ん。」
「で、何でてめえまで付いて来るんだよ。」
ライトニングの視線の先には青いKBT型が立っている。
「さあ、何の事?僕にはさっぱり。」
「てめぇぇぇぇぇぇぇぇ。」
「まあそこらへんにしといて。」
互いに銃口を相手の額に当てている。すでにケンカムードだ。
「お〜い、龍佑〜。」
「おそいよ〜みんなぁ〜。」
「ごめんなさい、化粧に時間がかかって。」
「………(なんのこっちゃ)」
てくてくてく(こっから先は誰のせりふかをにんしきできるように。)
WING「さぁ〜ついたぞ〜買いあさるぞ〜。」
龍「皆さん先行ってて下さい。僕はパーツ売ってこなきゃいけませんから。」
A「先行ってるね〜。」
W「まずは、KBT、KBT。」
N「あの〜アキラさん。どんなメダロットを買ったらいいでしょうか?」
A「え〜と、まずメダル売り場でメダルを選んできたらいいと思うよ。」
N「はい、それでは。」
W「お!まずはアークビートルとダッシュ、それにライトまで!ラッキ〜♪」
N「あ、このメダルにしましょう。」
彼女が手に取ったのはフェニックスメダルだ。
W「あ!超レアのメタルビートル!!それにヘッドシザーズ!!!」
M「アルテマブラインGET〜♪」
龍「何かおっか、ライトニング。」
ラ「う〜ん、射撃系。」
レ「あああああああ!!超レアモデル、サイカチスリオンモデルだぁぁぁぁぁぁ!!!即GET!!!!!!」
サイカチスリオンモデルとは…神龍リオンが使っていたメダロット、ウイングの量産型ボディ。ほかにもドークスリオンモデルもある。
W「あああああ!2156年モデルヘラクロスビートルじゃないか!」
龍「やっぱりニ体目も欲しい?」
ラ「別にいいよ。」
N「ティンペットはどのようなものがよろしいのでしょうか?」
A「え〜と、まずは大きく分けて男性型と女性型。まずはどっち?」
N「女性型にしますわ。」
A「で、つぎはスピード型、パワー型、万能型があるけど。」
N「では、スピード型にしますわ。」
A「ん〜とね、次はパーツ選び。基本的に性別さえ間違わなければなんでもいいんだ。」
龍「これにしようか。」
ラ「これにしよう。」
彼らが手に取ったのは2100年記念のKLN型
N「これにしますわ。」
彼女が手に取ったのは2094年型CAT型
W「よぉし、レジに直行!」
店員「全部合わせてーーーーー円になります。」
W「はい、ぴったしーーーーー円。」
店員「それではレシートをお受け取り下さい。またのご利用を心よりお待ちしています。」
W「ほかのみんなはどこいったのかな?」
N「あ、龍佑君。何にしたのですか?」
龍「僕はね、2100年モデルのKLN。」
N「私はこれにしましたわ。」
龍「CATかぁ。そろそろレジに行こうよ。」
N「そうしますわ。」
レ「うっし。会計も済ましたし、さっそくつけてあげよっかな〜。」
M「れい、何買ったの?」
レ「じゃーん!サイカチスVerR!!」
M「それって限定20000個のやつじゃん!」
レ「いいでしょ。残り後一個だったんだ〜♪」
M「ぬうう。」
龍「あ、みんな買い物終わったんだ。」
会計を終えた龍佑が声をかける。
M「龍佑君は何を買ったの?」
ラ「さっきからおんなじことの繰り返しのような…」
龍「そろそろ皆さん帰りましょう。」
一同「そうしようか。」
このあと家に帰ったウイングとライトニングのティンペットにパーツが合わなかったのは言うまでもない。
次回予告
ラ「そろそろ俺ら活躍してもいいんじゃない?」
龍「うん、そうだね。」
W「次回「もう一つの翼」『ロボトルしようぜ!』に、」
ラ、龍,W「ロボトルゥゥゥゥゥファイト!」
ラ「てめえ!でてくんじゃねェ!!」